以前の記事で「中小零細企業の戦略」と題して、ランチェスター戦略について書きました。
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世の中の多くの業界は2極化していってます。例えばスーパーであれば、大きな企業が小さい企業を取り込みながらより肥大化していき、中途半端な規模の企業はそのうち淘汰されていくでしょう。残された道は本当にローカルで地域に密着した小さな商店という形です。そこには「人」や「愛着」といった部分が色濃く残り、商売を通してコミュニケーションができる場所となります。
フィットネス業界も同様で、業界の黎明期 (1960~1970年代)である東京オリンピック後、そしてエアロビクスブームが牽引した成長期 (1980年代前半)、それから年間200件を超える総合型フィットネスクラブの出店がありました。
その後、バブル崩壊という低迷期を経て、現在の運営システム(料金・時間など)に変更した復調期 (1990年代後半)、それが今もなお続いていますが、コロナの影響もあり、ここ数年で2極化がものすごいスピードで進んでいます。
業界の黎明期から売上上位企業は大きく変わっておりません。コナミスポーツ、セントラルスポーツ、ルネサンスなどが50年以上上位に君臨しています。また、行政や自治体関連の指定管理施設などの運営についても上位企業が担っており、現在2巡目の時期にきています。特にコナミスポーツは近年、PPP/PFI(官民連携施設)により力を注いでいます。そういった企業は中堅企業を取り込んでいきながら売上及び店舗規模を拡大しています。
一方で、これまでの10年間でサーキットジム、パーソナルジム、24Hジム、ヨガスタジオなど専門かつ小型のクラブが急速に増えています。カーブスHDやライザップHD、エニタイムフィットネスなどは会員数ではこれまでの上位企業を超えており、これらのことから中途半端な規模、サービスなどは淘汰されていくことが分かります。
ではどうすればよいのでしょう。上位企業または成長企業に就職する?新たなビジネスモデルを開発して巨人企業に挑んでいく?これらは現実的ではありません。そこで多く用いられるのが「ランチェスター戦略/弱者の戦略」です。
このランチェスター戦略を軸に戦術を考え、作戦を実践するのです。苦しんでいるクラブは、会議でランチェスター戦略について話し合ってみてください。何か糸口が見つかるかもしれません。
※ ランチェスター戦略の中の5つの項目
局地戦…ビジネスの領域を絞る
一騎打ち…1社限定と競合する
接近戦…敵ではなく、顧客に接近する
一点集中…1点に絞って戦う
陽動作戦…競合相手の裏をかく戦法
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